先日みつけたトイレマークは、男性が烏帽子をかぶったものでした。
この烏帽子のせいで、女性に比べ男性は足は短く描かれてしまっていますが、それでもこの烏帽子が欠かせないという意気込みを感じました。
そんなに重要な帽子なのか気になったので、今回はその烏帽子について調べてみました!
この烏帽子は欠かせないんだ!
たとえそのせいで足が短くなってもね。
発見日:2009年3月29日
提供:小堺様
烏帽子とは
日本の伝統的な被り物の一種で色は”烏(カラス)”の字からもわかるように黒色のものです。
もともとは平絹や紗など布地で作られていたようですが、平安時代末期より和紙を漆で固めてつくっていたそうです。現在もこの手法が使われています。
鎌倉から室町時代にかけては、男性が被り物がないのは恥という習慣だったそうで、公家や武家では普段から被られていたようです。
烏帽子の種類
立烏帽子
最も格式の高い烏帽子で、本来は男性用ですが白拍子など女性がかぶる場合もあります。現在は、女も含め神職が用います。
風折烏帽子
烏帽子の上の部分を左または右に折ったもので、風で折られたという意があります。現在の鵜匠は一枚の麻布を頭に巻いたものを「風折帽子」と呼んでかぶる場合もあるそうです。
折烏帽子(侍烏帽子)
画像:Wikipediaより渡辺崋山画 鷹見泉石像
行動しやすいよう風折帽子よりもさらに折りたたんだもので、武家に多く用いられました。
懐中烏帽子
携帯できるよう折りたためるもの。現在も神職などが使います。
引立烏帽子(揉烏帽子)
兜の下にかぶるよう、柔らかいもの。兜を脱いだ時は、引き立てて形を整えたことからこう呼びます。なんか用途が現代でいうラッパーさんが帽子の下にかぶった「ドゥラグ」みたいですね(笑)。↓詳細は以下ページもご覧ください♪
結論!烏帽子のトイレマークは…
こうして調べてみると、烏帽子は特に鎌倉~室町時代の男性には必須アイテムだったことが見えてきました。
鎌倉時代の「東北院職人歌合絵巻」には、賭け事で身ぐるみ失った男が、裸なのに烏帽子を付けている様子が描かれています。それほど重要なものだったんですね!
この女性を見ると、髪の毛は髷を結わずに垂らしたままの小袖姿をしています。服装的にまさにそのころ、鎌倉室町時代あたりなのではないでしょうか。
ということは、この男性が足を短くしてまで烏帽子姿を死守した理由もわかりますね(笑)。
は~面白い。
それにしてもなんでJRAの場外馬券場がこのマークだったんだろう…?
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