走っているトイレマークを紹介します。
トイレに行ってくるから!
私も!あとで集合ね!
発見日:2011年3月19日
非常口のようなトイレマーク!
今回のトイレマークは、「非常口」のように男女が横向きで走っている様子。トイレマークの通り、右が女性トイレ、左が男性トイレです。
なんだかこうして改めて見ると、トイレマークにするというのは意外と盲点でした!人型のピクトグラムで、トイレマークの次に見ると言っていいくらい、よく目にするのが、非常口のマークではないでしょうか。
この形をトイレにも応用!って、とっても面白いですね。
よく見比べてみると、このトイレマークでは男女ともに頭部分は胴体とくっついていますが、姿勢はソックリです。
男性は青がバック
女性は赤がバックでさらにスカートを履いています。
このひっ迫感が、トイレマーク的には面白いですよね。漏れそうなのでしょう。
非常口のマークの誕生のきっかけも日本!?
トイレマークの誕生について、東京オリンピックがトイレマークの使用が広まるきっかけになったのは、以前の記事で述べました。
そして実は、現在われわれが目にする緑色で扉から走り出ている非常口のマークについても、実は日本が作ったものなのです!
このマークができるまでの非常口というのは、文字だけで記載したものであったりして、非常時に見えづらく、しかも、明朝体で子どもには怖い印象だったり威圧感を与えてしまっていると問題点があがっていました。
しかし、非常口のピクトグラムを作るとしても、一般に広く流布していかなければならないという側面から、デザイナーの著作権は放棄せねばならず、国も工業会もその制作にかかわる経費負担を断ったことから、ピクトグラム化は宙に浮いていたそうです。
そんななか起こったのが1972年大阪での千日デパート火災、1973年熊本での大洋デパート火災でした。両火災とも100名を超える死者を出し、悲惨な現場となってしまいました。
この流れで喫緊の改善が求められ、1979年に消防局によりデザインが公募されることになりました。そして小谷松敏文氏のデザインが入選、その後太田幸夫氏をはじめ日本サインデザイン協会会長竹岡リョウ一、顧問浜口隆一の協力による調整を経て、1982年1月に消防庁告示となりました。著作権の件から公募になったそうですが、結果的に経費は高くなったといいます。しかし、告示から1年で70%の非常口の表示が取り換えられるなど工業界も潤ったため、批判はなかったそうです。
一方、1980年には視覚デザインを検討し、改善したものが国際標準化機構 (ISO) の非常口の日本案に提案されます。同時期にまったく違うところから同じような形がソ連案として提案されており、このソ連案とデザインの争いを経て、1987年には、消防庁告示のものに下線を追加したデザインのピクトグラムが国際規格 ISO 6309:1987 (Fire protection–Safety signs) に組み込まれ、国際標準になりました。
ちなみに緑色なのは、火事のときに見えやすい、赤の反対色であるからなのだそう。この点は、男女の青赤の色分けとは違って、明確な理由がありますね。
男女の青赤の色分けな理由は、目下探し中です。様々に言われはありますが、まだ納得いく答えにあっていません。
まとめ
熊本在住の管理人ですが、知人にちょうど大洋デパート火災を小学校の下校中に目撃してしまったという人がいます。彼女は今でもその様子を鮮明に覚えていて、40年経った今も、大きな建物に入るときは必ず非常口をチェックするそうです。
我々に身近な非常口マーク、トイレマークと同じ日本発信としって、より身近に感じました!
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