今回、男性が、”締め込み(ふんどし)”姿のトイレマークを見つけました!
場所は、福岡空港です。
そこですぐにピンときました。「コレ、山笠だ!」と。
一方で女性は、花笠をかぶった着物姿。おそらくこちらは「博多どんたく」の恰好をしているのではないかと思います。そのあたり、ご紹介します。
締め込み姿、カッコいいだろ?
滅多にないわよね。
発見日:2023年9月16日
国際線のラウンジにあったトイレマーク!
今回このトイレマークがあったのが、空港のラウンジの中。
私も3年間博多で暮らしていたんで、見た瞬間「あ、山笠だ!」「どんたくかな?」とすぐわかったんですが、コレ、国際線のラウンジにあったんですよ。
国際線の外国人なら山笠やどんたくまではわからない…よね。
むしろそこまで読み取ることを要求してないか。日本の伝統的服装で、「日本っぽくてイイ」からこれになったんでしょう。
…となるとですよ。外国人……男女区別つくかな…?と一瞬思ったんですが。
あ、大丈夫。コレ見た目「ズボンとスカート」だわ。
一般的なトイレマークと服装は変わんないか、と思ったのでした。知らない人は、締め込み姿ではなく、ズボン姿に見えるだろうし。
むしろ、博多人だけこれが、締め込み姿に見えるかも!
足は露出しているんだってことが読み取れるのは、それこそ一部の人だけ。…と思うと、すごく面白いトイレマークだと思います。ワクワクしますね。
では、わかる人にはわかる、山笠とどんたくについてちょっと調べました。
博多祇園山笠とは?
写真ACからの写真
男性トイレマークに表されたのが博多を代表する祭り「博多祇園山笠」の恰好ですね。
「博多祇園山笠」は、博多で毎年7月1日~15日に開催される祭りで、櫛田神社に”山笠”と呼ばれる作り山を奉納する神事です。
山笠には見て楽しむ「飾り山」と、男性が舁(か)いてまわる「舁き山」があります。特に祭りのクライマックス「追い山」は、7つの町内団体「流」ごとの舁き山が所定のコースをめぐるタイムで競うもので、その猛々しい迫力に、盛り上がりを見せます。
そんな「舁き山」の正装がこの姿。
ハチマキ(”てのごい”という)に水法被(みずはっぴ)、腹巻、締め込み(いわゆる”ふんどし”)、脚絆、地下足袋。舁き手に選ばれた人しかできません。
なんかこの絵だと法被部分の袖が長い気がしますが、もうひとつの正装「長法被」だと”ももひき”姿に下駄履きなので、「締め込み」に脚絆・地下足袋姿のこのトイレマークは水法被姿なんだと思います。
ちなみに地元民はふんどしではなく「締め込み」と言うようです。この姿をすることによって身の引き締まるんだとか。
トイレマークは今まで色々見てきていろんな服装がありましたけど、この「締め込み姿」、これぞ男!のスタイルな感じがしてすがすがしいです。
「山笠」自体、古くは女人禁制だった男性の祭りですし、現代も舁き山は男性のみです。男性トイレマークにふさわしいのではないでしょうか。
博多どんたくとは
写真提供:福岡市(まるごと福岡・博多よりhttps://showcase.city.fukuoka.lg.jp/)
博多どんたくとは、博多で毎年5月3・4日に開催される祭り。市内各所で、様々な団体が思い思いの踊りを披露します。この祭りは約800年前の「松囃子」が起源とされており、現在の「どんたく」の語源は、オランダ語で休日を意味するZondag(ゾンターク)とされています。
パレードやステージなどで”しゃもじ”を手に踊る人、「花笠」をかぶっている女性などを見ることができます。
トイレマークはそんな様子を描いているんでしょうね。
余談)「遠く」ではなく「深く」
今回このトイレマークは、私の家人がベトナム旅行する出国前に空港で見つけたものだったんです。
旅行前までは、海外でどんな面白トイレマーク見つけられるかな?なんて思ってましたが、結局ベトナムで見つけたのは、意匠が凝らされたようなものではなかったです(それはそれでベトナムの普段使いのものが見れて良かったけど)
まあ、そりゃそうか。
旅行へ行ったところで、訪れるのは一般的な場所です。
一般的なところならそれは、汎用的なトイレマークにするよね…。
珍しいものを見つけるなら、距離的に遠いだけではなく、「ディープな」ところへ行かねば手に入らないです。
「遠く」ではなく「深く」。
これは、たぶん、何にでも言えることなのかもしれませんね。
特に、トイレマークはそれが顕著なのかもしれません。広く色んな人が集まるところより、個人店のほうが面白いトイレマークありますし。
さあ、これからは意識して、より深いところに潜ってみることにしますか。
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