シンガポールの歴史を感じる西洋風トイレマーク-No.1083

――全身シルエット

今回、知人にいただいたトイレマークは、シンガポールのホテルにあったそう。

見るからに西洋貴族ないでたちですが、この服装はなにやら意味あるんだろうか?と思って調べてみました。

この帽子がこだわりさ!。

女性は優雅でしょう。

発見場所:シンガポール ラッフルズホテル
発見日:2024年1月
提供:こーすけ様
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ラッフルズホテルのトイレマーク!

今回のトイレマークは、シンガポールの高級ホテル「ラッフルズホテル」にあったものだそう。

↓こんな感じの格調高い5つ星ホテルですね。

イメージ:写真AC

 

この「ラッフルズホテル」は、シンガポールがイギリスの植民地だった時代の1887年にペルシャ系アルメニア人の兄弟が創業した歴史あるホテル。

宿名の「ラッフルズ」とは、近代シンガポールの建国の父とされる、イギリスの植民地行政官トーマススタンフォード・ラッフルズにちなんでつけられたそう。

ラッフルズ(Thomas Stamford Raffles 1781〜1826)

イギリスの植民地官吏・博物学者
東インド会社の社員であったが,1811年ナポレオン戦争に乗じ,イギリスがジャワ島を占領すると同島の副総督となり,オランダの植民政策を改革して自由主義的政策をとった。ウィーン会議でジャワ島がオランダに返還されると,東南アジア〜東アジア貿易の拠点としてシンガポールの重要性に着目し,1819年にジョホール王から獲得して植民市の建設に努力し,24年にはイギリス領とした。帰国後は,動物学協会の設立に努力した。著書に『ジャワ誌』がある。(旺文社世界史事典 三訂版より)

ラッフルズは街中にもこんな感じで↓像が立っている象徴的な人物のようです。

珍しい帽子をかぶった男性トイレマーク

今回のトイレマークで注目すべきは、男性が特徴ある形の帽子をかぶっている点ですね。

日本ではたいてい西洋風の帽子といえば、圧倒的にシルクハットが多いです。

今までのトイレマークを見ても…シルクハット多数。

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そのほかは山高帽や…

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中折帽

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カンカン帽みたいに平たいもの

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など、19~20世紀の紳士風ものがほとんどです。

それなのに今回ときたら。

これはたぶん…「三角帽子(トリコーン)」と呼ばれるアレじゃないでしょうか。

イメージ的にはこんなやつ↓。

(wikipediaよりジョン・フランシス・リゴー作ホレイショ・ネルソン 大尉)

↑この人物は、ラッフルズではなく同時期のイギリスの提督ネルソン(1758年 – 1805年)ですけどね。多分、服装的にはこんな感じのイメージなのかと思います。

帽子に関して言えば、コレ、「海賊の帽子」と言ったほうがわかりやすいのかもしれません。


イメージ:楽天

 

三角帽子(さんかくぼうし、Tricorne)は、18世紀にヨーロッパやアメリカで流行した帽子である。最盛期には、軍人のみならず、民間人もかぶっていた。両脇と後ろを折り返してあるため、上から見ると三角形に見え「3つの」を意味するtriをつけて、トリコーン(トリコーヌ)と呼ばれるようになった。女性も、馬に乗る際に用いた(Wikipediaより)。

 

この帽子はなかなか実用的だったようで、雨が降っても折り曲げている溝から水が流れていくので、しずくが顔に当たらないなど良かったようです。

シンガポール建国時代といえば、まさに「植民地時代」ですよね~。

でも実際、ラッフルズがかぶっていたのかどうかは、調べてみましたけど絵画は見あたらなかったんですよ。

なので、コレは本当にラッフルズなのかどうかは不明です。

しかしそこはやはりヨーロッパと歴史が深いシンガポール。

 

日本での単なる ”じぇんとるまん&れでぃーす” の近代イメージだけのトイレマークではなく、それより前の歴史を感じるトイレマークなのでした。

ということで、女性もそのころっぽい。

なかなか感慨深いトイレマークでした。

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