股引をつけたのがわかるトイレマークを紹介します。

股引を着て旅するから股旅っていうんだ

私も旅した~い!
発見日:2020年12月21日
提供:M様
旅装束の男性トイレマーク!
今回のトイレマークは、江戸時代の恰好をしています!どうして江戸時代っぽい格好なのかというと、今回のトイレマークがあったのは、新しくオープンした「ミナカ」という商業施設の「小田原新城下町」というテーマのエリアだからだと思われます。
ミナカ新城下町(提供:M様)
このトイレマークをよ~く見ると、今までの江戸時代スタイルとは違う印象があります。男性の着物のすそは膝丈で、下になんとなくズボンをはいているような…?雰囲気です。
江戸時代は職人など労働に係る人は、膝丈の着物、またはすそを「尻はしょり」といって、たくし上げていた模様。町民などもそうですね。そしてすそを短くすると、ふんどしと尻が丸見えなので、下に「股引(ももひき)」というズボン状の下半身に着用する下ばきをつけていたそうです。
まさに、こんな具合?↓
股引は、室町時代あたりに登場しました。戦国時代に日本に訪れたポルトガル人の着ていたズボン「カルサン」が元になったという説もあります。ウフフ、トイレマークを眺めていると、服装の歴史には詳しくなっちゃいますね。

話を元に戻して、小田原の城下町といえば、江戸時代は東海道の要所にあり、江戸を目前にした大きな宿場町として栄えた場所。この男性は職人や町民の可能性もありますが、よく考えたら、東海道を行く旅装束の可能性もあります。こんな感じ↓。
このトイレマークを見ると…
足元は見ようによっては紺の足袋をはいているようにも見えます。紺の足袋は、職人のほか旅装束として着られることも多かったそうです。
また、この上着、やけに袖が広がっているところを見ると、マント状の「道中合羽」を着ているようにも見えます。三度笠や荷物は持っていませんが、もしかしたら城下町で荷物等置いて休んでいるところかもしれませんね。
女性もまた旅人?
一方で、女性の方も足元は足袋をはいて脚絆などをつけているようにも見えます。旅の途中は草やマムシなどをよけるためやはり脚絆などをつけていたようなので…女性もまた旅人でしょうか?
でも、三度笠はかぶってないし荷物も持っていません。
実は今までも、旅装束と思われる姿がモチーフのトイレマークはありました。そのなかでは、女性も明らかに旅人のものもあるほか…

男性のみそれとわかる恰好のものもありました。

今回の女性は、地元の茶屋の娘ともとれるし、足元を見ると脚絆をつけているようにも見える、どっちともいえない姿です。お好みでご想像ください。
女性の額は「富士額」を表現?
それにしても、この女性の頭、見事なM字頭というか…。なんだか剃込みでも入れたような額をしています。見ようによっては、男性の頭部にも見えなくはないような気もしますが、もしかしたらこれは「富士額(ふじびたい)」といって、美人の証を表現したものなのかもしれません。
喜多川歌麿「歌撰恋之部・稀ニ逢恋」
つまり、髪の生え際の部分が台形またはハートの上部分のような形になっているような額なんだそうです。和服に合うとされているのだとか。このトイレマークもM字とも台形ともハッキリ言えない形ではありますが、男性マークの額とは違うということから、もしかしたらこういう美しさを表現している可能性もありますね。
同じ施設でも雰囲気で分けている?
実は先日、このミナカの現代的なタワー棟のトイレマークもご紹介しております。

こちらは城下町イメージなので、トイレマークを分けたようですね。
ビバ!No.1000到達!
今回のトイレマークで、今まで当サイトで紹介してきたトイレマークが累計1000通りとなりました!
ここまでこれたのは、私に提供していただいたたくさんの方々のおかげです。特に今回も写真をご提供いただいたM様には、過去にも多くのトイレマーク画像をいただいており、かなり当サイトに貢献いただいております。重ね重ね御礼申し上げます。
思い起こせば携帯電話の画像サイズが240×320pxだった時代から細々とやってきて、今ではSNSで簡単に鮮明画像の面白トイレマーク画像と出会うことができるようになりました。そのなかで世界にはより刺激的な男女表現のトイレマークがあること、そして多くのトイレマーク好きの仲間がいることもわかり、日々興味を掻き立てられております。
当サイトは自分自身と友人知人がみつけたもの、そしてご投稿いただいたものからご紹介させていただいておりますので、範囲には限界はありますし珍しいマークばかりではありません。しかし、そのなかでも一枚一枚に愛をこめてこれからも観察していく所存です。私個人による私見が入りまくりの当サイトではありますが、今後とも長い目でお付き合いください。
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