修悦体とそのトイレマークについて解説します。
俺たちガムテープで
出来ているんだぜ!
修悦さんによる
独自のマークよ!
発見日:2008年2月
提供:KT様
ガムテープ製のトイレマーク
今回のトイレマークは、当時、JR日暮里駅で管理人の弟が撮影してくれました。
こちらは、ガムテープでできている、いわゆる「修悦体」です。メディアなどで取りざたされており、一時期大変話題になりました。
では、「修悦体」とは何か紹介します。
修悦体とは
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「修悦体」とは、当時警備員だった佐藤修悦さんによる、ガムテープを使った看板などの文字のこと。
独特のフォントの形が特徴で、工事中の仮看板などの表示で即興で作られているため、同じ文字でも、次に同じ形になるとは限りません。
JR日暮里駅の工事で使われ話題となり、各種メディアで取り上げられ、吉永小百合さんの映画「まぼろしの邪馬台国」のタイトルフォントなども担当されました。
…というのが「修悦体」です。
「しゅうえつ」って発音から元からありそうな名称ですよね。お名前だったとは驚きです。まあ、これは俗称なわけですが…名付けた人、素晴らしいです。過去の仮案内看板などの表示は工事が終わると処分されるので、私には手持ち写真がありません。しかし、ネットで検索すると様々な過去の美しい文字の写真が出てきます。ウットリしてしまうようなフォントです。
また、下記作品のようなタイトル文字を担当されています。とてもカッコいいですよね!
修悦体のうまれた経緯は?
佐藤 修悦さんは、1954年、岩手県花巻市に生まれました。
2004年にJR新宿駅の改築工事で、誘導員として配置していた佐藤さんが、ガムテープで「北口→」などの案内表示を貼ったことから始まりました。
当初は駅に無断で貼っていたものの、駅員に褒められ、許可をもらってから、正式に製作をしたそうです。当初は工事現場にあった白・黒・黄の3色で製作していたそうですが、のちに赤・青・緑の3色も修悦さんが提案し、電車の色による案内が可能になりました。
JR日暮里駅の改修は2007年から。今回のトイレマークは、その際のものです。
青と赤を修悦さんが提案していなかったら、と思うと、トイレマークとしてはどうなっていたのか…、やはり色は重要ですね。
トイレマークを細かく見てみると…
そんな修悦さんによるトイレマーク、じっくり見てみると、男女ともになだらかな肩のラインが素敵です。この曲線は、貼ってからカッターで切って作っているそう。
こういった思い切った曲線を多様していることで、一定の太さのガムテープを使っているとは思えないものになっているんですね。
男性マーク。
腕に比べて、足は太いです。ここに差を作っているのも素晴らしい。
女性マーク。
こちらは、スカートというよりは、お尻の隠れるくらいの長さのトップスにパンツをはいているスタイルのよう。スカートを履かずとも、女性だとわかるのは、腰がキュッと絞ってあるからですね!
肩がガッシリしている分、結構ガタイがいいですが、きちんと女性に見えると思います。スカートではなくてもトップスの形状で女性とわかるという、トイレマーク的にも興味深い形となっています!素晴らしい。
修悦体トイレマークのまとめ
修悦さんは2019年現在も個展などで精力的に活動してらっしゃいます。九州でも個展などでいらっしゃるといいなあ。
トイレマークを追いかけていると、たまに思いがけず、話題のものに出くわすことがあります。トイレマークから社会の事象を見つめる、そんなとき、幸せに感じてしまう私でございます。
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