南蛮人の格好をしたトイレマークを紹介します。
あ~、蝶が
飛んでる…。
こっちは鳥だわ。
発見日:2008年9月10日
提供:S様
南蛮衣装のトイレマーク!
今回のトイレマークは、服装が特徴的です。
男性は…
かぼちゃパンツに、黒い山高帽です。
女性は
何やら胸元をレースアップしたドレスに、白いひだエリを着けています。
これら、「山高帽」「かぼちゃパンツ」「ひだ襟」というアイテムを見ると、中世のヨーロッパ風ということがわかります。
日本での中世ヨーロッパとの関わりという点で見ると、やはり16世紀にポルトガルやスペインからやってきた宣教師と商人、いわゆる「南蛮人」がちょうどこのような服装をしていますね。織田信長もこの南蛮衣装を好んだと言われます。
wikipedia「南蛮」より
しかし、よく考えれば、一口に南蛮人って言っても、日本に来ていたのはほぼ男性だと思うので、女性はこの衣装は何を参考に…?と思って、調べてみましたが、わからず。
中国の影響がある…?
では、日本にわざわざ来た南蛮人ではないのでしょうか…?
単なる、中世くらいのヨーロッパの人々の描写なのか…?と思い、中世くらいのスペインやらポルトガルやらオランダの人々の絵画やらを見てみましたが…
※イメージ
女性はこんな感じで、あんまりスカートの真ん中に大輪の花が描かれているような衣装って見ないんですよねえ…?
そう思って、じっくり見てみると、う~む…、この女性のドレスの柄や靴あたり、なんだか中国風のような雰囲気も感じます。
そして男性が手に携えているのは、軍配のようにも見えます!
「唐うちわ」とも呼ばれる、ひょうたんのような形のうちわです!日本じゃ相撲の行司さんが握ってますね。
…ということは、中国っぽい…?
あっそういえば…
このトイレマークがあったところ、中華料理店だ…!ということに気づきました。
そうなんです、なぜかこのトイレマーク、南蛮風衣装なんですが、中華料理店にあったんです。
アズレージョ?
happy.momさんによる写真ACからのマカオ民政総署の写真
となると、南蛮と中国のつながりといえば、マカオですね!
マカオは16世紀頃からポルトガル人が貿易などを目的として居住が始まり、19世紀から1999年までポルトガルの植民地でした。
そしてこのポルトガルには、「アズレージョ」というタイルの文化があるそうです。もともと青を使ったものが多かったらしいのですが、16~18世紀には、中国磁器の影響もあって、柄を模したり、青一色のものを作ったりしていたとされます。イメージではこんな感じのタイルですね↓。
マカオには現在もアズレージョの美しい町並みも残っています。
そう考えてみると、なんだかとても興味深いですね。
まあ、一般の店舗にあったものなので、そんな大層な文化財をおいてはいないとは思いますが、でもそんな影響があったものかもしれないと想像するだけで、ドキドキします。
また、このトイレマークで、蝶や鳥が登場しているのも、中国風に感じる一因かもしれません。中国の書物には花鳥画というジャンルもあるほど、鳥や蝶は題材として好まれます。
南蛮×中華風トイレマークまとめ!
ひとつのトイレマークから思いがけず、文化が入り混じったものにたどり着きました!
まあ、これは私の考察なんで、見当違いのことを言っているかもしれませんけどね。でも、トイレマークにまた夢が広がりました!
南蛮風のトイレマークはほかにも?
後日、また南蛮風をみつけました↓
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